農作業に潜むガスの危険性

農作業に潜むガスの危険性
農業現場では、屋外で開放的なイメージがあるかもしれませんが、実は「見えないガスの危険」が潜んでいる場所がいくつかあります。
命に関わる重大な事故につながるケースも多いため、以下のポイントには特に注意が必要です。
1. 酸欠・硫化水素ガス(もっとも危険なケース)
タンクや穴の中など、空気が滞留しやすい場所では酸素欠乏症や硫化水素中毒のリスクが高まります。
堆肥舎・マニュアスプレッダー(堆肥散布機):
家畜の糞尿が分解される過程で、硫化水素などの有毒ガスが発生します。タンク内に入って清掃する際、一吸いしただけで意識を失う(ノックダウン現象)ことがあります。
貯蔵庫・サイロ:
穀物や飼料が呼吸することで酸素を消費し、二酸化炭素濃度が上昇します。
果実の貯蔵庫:
鮮度を保つためにCA貯蔵(低酸素状態)にしている倉庫に不用意に入ると、即座に窒息する危険があります。
2. エンジン機械による一酸化炭素中毒
「外だから大丈夫」という油断が事故を招きます。
ビニールハウス内での作業:
冬場、ハウス内で耕運機や動力噴霧機を動かしたり、暖房機(ジェットヒーター等)を長時間使用したりすると、**一酸化炭素(CO)**が充満します。
対策:
必ず換気を行うか、エンジン機械を外に置くなどの工夫が必要です。
育苗センターや選果場:
フォークリフトを狭い室内で稼働させる際も注意が必要です。
3. LPガス・燃料の取り扱い
カラスよけの爆音機:
プロパンガスボンベを使用する爆音機は、接続部の緩みやゴム管の劣化からガスが漏れ、引火する事故が起きています。
農薬散布や除草:
ガスバーナーを使った除草作業中、燃料漏れに気づかず火を近づけて爆発するケースがあります。
4. 特殊なケース:炭酸ガス施用
光合成促進のためのCO2発生装置:
近年、トマトやイチゴの収量を増やすためにハウス内に二酸化炭素を放出する装置が普及しています。設定ミスや故障で濃度が上がりすぎると、作業者が頭痛や吐き気を催すことがあります。
■事故を防ぐためには
換気の徹底:
密閉された空間でエンジンをかけない。
単独作業の回避:
タンク内作業などは必ず外に見張り役を置く。
点検:
ガスホースのひび割れや、接続部の石鹸水チェック。
知識の共有:
「臭いがしないガス(一酸化炭素など)」の怖さを知っておく。
まとめ
農業のガス事故は、一度起きると救助に入った人も二次被害に遭うほど強力なものが多いです。
まずは「密閉空間には安易に入らない」というルールから徹底する事が重要です。
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