排ガス事故から身を守るために

排ガス事故の危険性
排ガス事故とは、ストーブや給湯器などの燃焼機器から出る排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)などの有害物質が原因で、体調不良や命に関わる事故のことです。特に一酸化炭素は無色無臭なので、気づかないうちに中毒が進み、重症化したり命を落としたりするケースが後を絶ちません。
■最近の事例
2025年5月には、東京都千代田区の解体工事現場でアスベスト除去作業中に、何らかの理由で発生した一酸化炭素を吸い込み、作業員9名が負傷し、うち1名が意識不明の重体となる事故が発生しました。換気不足や機器の不具合が原因として調査されています。
事故を未然に防ぐ3つのポイント
排ガス事故を防ぐには、何よりも「換気」「点検・整備」「適切な使用」の3つを徹底することが重要です。特に、目に見えず臭いもしない一酸化炭素中毒は、事前の対策が命を守る鍵となります。
1. 換気を徹底する
燃焼器具を使う際は、窓を開けるなどして十分に換気しましょう。
密閉された空間や換気扇のない場所での使用は避けましょう。
雪が降る地域では、排気口が雪で塞がれていないかこまめに確認しましょう。
2. 機器の点検と整備を怠らない
燃焼機器は定期的に点検・清掃を行いましょう。
正常な炎は青色です。炎が赤っぽい場合は不完全燃焼を起こしている可能性があるため、すぐに使用を中止し、点検を依頼しましょう。
製造年や耐用年数を確認し、古い機器は交換を検討しましょう。
3. 機器を適切に使用する
屋外専用の機器を屋内で使用しないでください。
不完全燃焼防止機能付きの機器の活用を検討しましょう。
一酸化炭素警報器を設置しましょう。警報器は、一酸化炭素を検知するとアラームで知らせてくれるため、早期発見に繋がります。
■もしもの時:中毒症状を感じたら
頭痛、吐き気、めまい、体がだるいなど、風邪のような症状が出た場合は、一酸化炭素中毒の可能性を疑い、すぐに以下の行動をとってください。
直ちに換気する: ドアや窓を全開にして、新鮮な空気を取り入れましょう。
火を消す: 使用中の燃焼器具の火を消しましょう。
安全な場所へ移動する: 意識があれば、すぐに屋外の新鮮な空気の場所へ避難しましょう。
救急車を呼ぶ: 症状が改善しない場合や意識がない場合は、迷わず119番通報してください。
まとめ
排ガス事故は、適切な知識と対策があれば防ぐことができるものがほとんどです。特に家庭内での一酸化炭素中毒は、換気の徹底と一酸化炭素警報器の設置が命綱となります。
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