ガス名 |
1,1-ジクロロエチレン |
分子式 (化学式) |
C2H2Cl2 |
状態 |
液体 |
色 |
無色 |
臭気 |
甘い、エーテル様の臭気 |
燃焼 範囲 vol% |
6.0 から 16.0 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G1 |
1,1-ジクロロエチレンの概要 |
- ・1,1-ジクロロエチレン(1,1-Dichloroethylene)は、化学式「C2H2Cl2」を持つ有機塩素化合物です。エチレンの水素原子が同じ炭素原子に2つの塩素原子が置換した構造を持ちます。別名塩化ビニリデンとしても知られ、独特の甘い臭気を持つ無色の液体です。主にポリ塩化ビニリデン(PVDC)のモノマーとして利用され、食品包装材、ラップフィルム、防湿・防水コーティングなどの製造に不可欠な物質です。非常に反応性が高く、重合しやすい性質を持っています。
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用途 |
- ・ポリ塩化ビニリデン(PVDC)のモノマー:食品包装用ラップフィルム(例:サランラップ、クレラップなど)、防湿・防水性の高いコーティング材、パイプ、繊維などの製造原料。
- ・共重合体:塩化ビニルなど他のモノマーと共重合し、特定の性能を持つプラスチック材料を生成。
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危険 情報 |
- ・加熱、光、または特定の不純物の存在下で爆発的に重合する危険性があります。重合を防止するため、安定剤が添加されています。
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人体の 影響 |
- ・毒性:吸入、皮膚接触、経口摂取により有害である可能性があります。中枢神経系、肝臓、腎臓に影響を与えることが報告されています。
- ・発がん性:国際がん研究機関(IARC)では、ヒトに対する発がん性の可能性のある物質(グループ2B)に分類しています。動物実験では、高濃度曝露で肝臓や腎臓の腫瘍発生が増加する報告があります。
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