ガス名 |
アセトフェノン |
分子式 (化学式) |
C8H8O |
状態 |
液体 |
色 |
無色 |
臭気 |
希釈するとホーソンやオレンジの花のような甘い香り |
燃焼 範囲 vol% |
1.1 から 11.0 |
爆発等級 |
2 |
発火度 |
G1 |
アセトフェノンの概要 |
- ・アセトフェノン(Acetophenone、IUPAC名:1-フェニルエタノン、別名:メチルフェニルケトン、アセチルベンゼン)は、化学式「C8H8O」で表される芳香族ケトンの一種です。無色の液体ですが、融点が室温(約20℃)に近いため、低温では白色板状結晶や結晶塊となることがあります。ベンズアルデヒドに似た芳香を持ち、希釈するとホーソンやオレンジの花のような甘い香りがします。水にはほとんど溶けませんが、アルコール、エーテル、クロロホルムなど多くの有機溶剤にはよく溶けます。
- ・その独特の芳香と、ケトンに特徴的な高い反応性から、香料の原料、医薬品や染料の合成中間体、光重合開始剤の原料など、多岐にわたる分野で利用される重要な有機化合物です。
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用途 |
- ・香料:独特の芳香を活かして、そのまま着香料として、あるいは香料の合成原料として広く用いられます。ナッツ、タバコ、飲料、アイスクリーム、キャンディーなどの多くの食品や、イチゴ、日本茶花などの天然物にも少量含まれています。
- ・有機合成原料・反応剤:ケトンに特徴的な多くの反応(還元、水素化、酸化、求核的付加、アルドール反応など)の基質となるため、医薬品(アスピリンなど)、染料、機能性樹脂、写真用フィルムの光重合開始剤の原料など、様々な工業製品や医薬品の有機合成における有用な中間体として利用されます。
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危険 情報 |
- ・可燃性液体及び蒸気:引火点(約76℃~82℃、密閉式)が比較的高いですが、可燃性の液体であり蒸気を発生します。消防法では危険物第4類第三石油類(非水溶性液体)に指定されています。
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人体の 影響 |
- ・皮膚に接触すると刺激を引き起こす可能性があります。軽度の皮膚刺激や皮膚の乾燥、かぶれ、ただれが報告されています。
- ・眼に接触すると強い刺激や重篤な損傷を引き起こす可能性があります。発赤、痛みなどが報告されています。
- ・吸入により、中枢神経系に影響を与え、眠気やめまい(麻酔作用)を引き起こす可能性があります。頭痛、嗜眠(しみん)も報告されています。
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