| ガス名 | 
アネトール | 
分子式 (化学式) | 
C10H12O | 
| 状態 | 
室温(約20~23℃)以下では結晶 それ以上の温度では液体 | 
| 色 | 
無色 | 
| 臭気 | 
独特の甘くアニス様の香り | 
燃焼 範囲 vol% | 
0.9 から 5.4 | 
爆発等級 | 
– | 
発火度 | 
G2 | 
| アネトールの概要 | 
- ・アネトール(Anethole)は、化学式「C10H12O」で表される芳香族エーテルの一種です。特にトランス-アネトールが一般的で、アニス、フェンネル、スターアニス(大茴香)などの精油中に含まれる主要な香気成分です。室温(約20~23℃)以下では無色の結晶ですが、それ以上の温度では無色の液体となります。沸点は約234~237℃です。水にはほとんど溶けませんが、エタノールやエーテルなどの有機溶媒には溶けやすい性質を持ちます。砂糖の約13倍もの甘みを持つとされ、高濃度でも不快感を与えない心地よい香りが特徴です。
 
- ・その独特の甘くアニス様の香りを活かして、食品、飲料、菓子、酒類(ウーゾ、ラキ、アニスなど)、口腔衛生製品、化粧品、石鹸など、非常に幅広い製品の香料として利用されます。また、伝統的に健胃剤や去痰剤としても用いられてきました。
 
 
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| 用途 | 
- ・食品、菓子、飲料品(特にリキュール類)のフレーバーとして多量に用いられます。
 
- ・石鹸、口腔洗浄剤、練り歯磨き、香水、家庭用品、工業用消臭剤などの香料成分として使用されます。
 
 
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危険 情報 | 
- ・発火温度(自然発火点): 約443℃ この発火温度に基づき、電気機械器具防爆構造規格における「発火度」の分類ではT2(300℃を超え450℃以下のもの)に該当します。
 
- ・可燃性液体であるため、熱、火花、裸火、高温のものなど、すべての着火源から遠ざけ、禁煙を徹底してください。静電気放電に対する予防措置を講じる必要があります。
 
 
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人体の 影響 | 
- ・皮膚への接触:皮膚を刺激し、アレルギー性皮膚反応(発疹など)を起こすおそれがあります。敏感肌の人は特に注意が必要です。
 
- ・経口摂取:通常の摂取量では問題ないとされますが、大量に摂取すると弱い毒性を示すことがあります。ラットを用いた実験では、肝臓の再生能力を活性化させたり、高用量で鎮痙薬として働いたりする報告もあります。
 
 
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