ガス名 |
アニリン |
分子式 (化学式) |
C6H7N |
状態 |
油状液体 |
色 |
無色(酸化すると淡赤褐色) |
臭気 |
特異な臭気(魚のような臭いとも) |
燃焼 範囲 vol% |
1.2 から 11 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G1 |
アニリンの概要 |
- ・アニリン(Aniline、別名:アミノベンゼン、フェニルアミン)は、化学式「C6H7N」で表される芳香族アミンの一種です。ベンゼン環にアミノ基(-NH2)が結合した構造を持ちます。純粋なものは無色の油状液体ですが、空気や光に触れると酸化されて淡赤褐色、最終的には黒色に変化します。特異な臭気を持ち、水にはわずかに溶け、多くの有機溶媒にはよく溶けます。弱塩基性を示し、酸と反応して塩を形成します。
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用途 |
- ・アニリンは、その反応性の高さから、合成染料の原料として歴史的に非常に重要であり、現在でも染料、ゴム薬品、医薬品、農薬、合成樹脂など、多岐にわたる化学製品の製造中間体として不可欠な存在です。しかし、同時に強い毒性を持ち、発がん性のおそれも指摘されているため、その取り扱いには厳重な注意が必要です。
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危険 情報 |
- ・引火点(約70℃~76℃)を持つ可燃性の液体です。消防法では危険物第4類第三石油類(非水溶性液体)に指定されています。
- ・電気機器の防爆構造選定における具体的な爆発等級(例: IIA, IIB, IIC)の記載はSDS等では直接示されないことが多いですが、その引火点と燃焼特性から、一般的な有機溶剤と同様にIIAに該当すると考えられます。ただし、その毒性のため、引火性以外の危険性にも最大限の注意が必要です。
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人体の 影響 |
- ・遺伝性疾患を引き起こすおそれの疑いがあります。変異原性試験で陽性データが多いとされています。
- ・発がん性があるおそれがあります(IARC Group 2A: ヒトに対しておそらく発がん性がある)。ラットでは脾臓の間葉系肉腫の発生増加が確認されています。
- ・生殖能又は胎児への悪影響を及ぼすおそれの疑いがあります。
- ・皮膚から吸収されやすく、皮膚接触によっても有毒性を示します。
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