ガス名 |
ベンゾイルブロマイド |
分子式 (化学式) |
C7H5BrO |
状態 |
液体 |
色 |
無色から淡黄色 |
臭気 |
強い刺激臭 |
燃焼 範囲 vol% |
– |
爆発等級 |
– |
発火度 |
– |
ベンゾイルブロマイドの概要 |
- ・ベンゾイルブロマイド(Benzoyl bromide)は、化学式「C7H5BrO」で表される有機化合物の一種です。ベンゾイル基に臭素が結合した構造を持つ、芳香族酸ハロゲン化物(酸臭化物)に分類されます。一般的には無色から淡黄色の透明な液体です。酸ハロゲン化物の特徴として、加水分解により対応するカルボン酸(安息香酸)とハロゲン化水素(臭化水素)を生成し、強い刺激臭を持つことが知られています。融点は約-24℃です。
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用途 |
- ・ベンゾイルブロマイドは、その高い反応性を活かして、有機合成において重要な中間体として利用されます。特に、他の化合物にベンゾイル基を導入する「ベンゾイル化」反応の試薬として用いられます。医薬品、農薬、染料、香料などの様々な化学製品の合成において、特定の構造を構築するために利用されます。
- ・有機合成中間体:主に、アルコールやアミンなどの化合物にベンゾイル基を導入する「ベンゾイル化」反応の試薬として使用されます。これにより、エステルやアミドなどの誘導体を合成できます。
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危険 情報 |
- ・ベンゾイルブロマイドは、その化学的性質から非常に危険性の高い物質です。GHS分類では以下の危険有害性が示されています。
- ・可燃性の液体であり、引火点を持つため、火気や高温源から遠ざける必要があります。消防法では危険物第4類第三石油類に該当する可能性があります(引火点が60℃以上)。
- ・酸ハロゲン化物であるため、水と激しく反応し、腐食性の臭化水素ガスを発生する可能性があります。湿気にも敏感です。
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人体の 影響 |
- ・蒸気を吸入すると、呼吸器系に強い刺激を与え、重篤な損傷を引き起こす可能性があります。腐食性のガス(臭化水素など)を発生するため、吸入すると生命に危険を及ぼす可能性があります。
- ・その腐食性と反応性から、主に吸入、皮膚接触、眼への接触、経口摂取によって人体に深刻な影響を与えます。
- ・接触すると直ちに重篤な化学やけどを引き起こし、痛み、発赤、水疱、組織の壊死などを生じます。皮膚から吸収される可能性も考慮する必要があります。
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