ガス名 |
ブロモアセトン |
分子式 (化学式) |
C3H5BrO |
状態 |
液体 |
色 |
無色からわずかに黄赤色 |
臭気 |
刺激臭 |
燃焼 範囲 vol% |
– |
爆発等級 |
– |
発火度 |
– |
ブロモアセトンの概要 |
- ・ブロモアセトン(Bromoacetone、別名:1-ブロモ-2-プロパノン)は、化学式「C3H5BrO」で表される有機化合物の一種で、ハロゲン化ケトンに分類されます。アセトンのメチル基の一つが臭素原子に置換された構造を持ちます。常温では刺激臭のある無色からわずかに黄赤色の液体で、催涙性があります。融点は約-37℃、沸点は約136~137℃です。水には難溶ですが、アルコール、エーテル、アセトン、ベンゼンなどの多くの有機溶媒には容易に溶けます。空気の存在下でも紫色に着色することがあります。天然にはハワイ諸島周辺の海洋に生育している海藻類の精油に含まれていることも報告されています。
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用途 |
- ・ブロモアセトンは、その反応性と催涙性から、かつては化学兵器として使用された歴史を持つ物質です。現在では、その反応性を活かして有機合成における重要な中間体として利用されています。
- ・有機合成原料:様々な有機化合物の合成における中間体として利用されます。
- ・第一次世界大戦中には、BAやB-Stoffの名称で化学兵器(催涙ガス)として使用されました。毒性があるため、暴動鎮圧剤としては使用されなくなりました。
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危険 情報 |
- ・ブロモアセトンは引火性が高く、毒性も強い物質です。
- ・引火点(約51.1℃)を持つ引火しやすい液体であり、可燃性の蒸気を発生します。日本の消防法では危険物第4類第二石油類(非水溶性液体)に該当します。
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人体の 影響 |
- ・眼に接触すると、激しい灼熱感、痛み、発赤、かすみ目、流涙、瞼痙攣、結膜炎、角膜炎、角膜混濁、虹彩炎、瞼球癒着など、重篤な眼の損傷を引き起こす可能性があります。強い催涙性があります。
- ・飲み込むと有毒であり、腹痛、喉および胸の灼熱感、咳、下痢、吐き気、嘔吐などの症状が現れることがあります。希釈された溶液であっても生命を失う危険性があり、痛みを伴う化学熱傷、胃内出血、心臓・循環器反応、虚脱やショック、反射条件付き心停止、肝臓と心臓に虚血性障害、遅延後の損傷として食道狭窄が発生することがあります。
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