ガス名 |
ジエチレングリコールモノブチルエーテル |
分子式 (化学式) |
C8H18O3 |
状態 |
液体 |
色 |
無色 |
臭気 |
わずかにエーテル臭 |
燃焼 範囲 vol% |
0.8 から 8.4 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G3 |
ジエチレングリコールモノブチルエーテルの概要 |
- ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(Diethylene Glycol Monobutyl Ether、略称:DGBE、またはブチルカルビトール、Butyl carbitol、2-(2-ブトキシエトキシ)エタノール、2-(2-Butoxyethoxy)ethanol)は、化学式「C8H18O3」で表されるグリコールエーテル系溶剤です。エチレングリコール鎖が2つ結合した構造を持ち、ブチル基が付加しています。常温ではわずかにエーテル臭を持つ無色の液体で、水と任意の割合で混和します。融点は約-68℃、沸点は約230℃と比較的高い揮発性を示します。水溶性、油溶性の両方の性質を併せ持ち、様々な物質を溶解できる特性から、多くの産業で溶剤やカップリング剤として用いられています。
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用途 |
- ・水性塗料、ラッカー、エナメル、ワニスなどの溶剤として、乾燥速度を調整し、塗膜の平滑性や光沢を向上させるために使用されます。フロー改善剤としても機能します。
- ・ニトロセルロース、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの溶剤として幅広く使用されます。
- ・ガラスクリーナー、床用洗剤、金属脱脂剤、自動車用洗剤、家庭用洗剤などの工業用・家庭用洗浄剤の成分として、油汚れやグリース、頑固な汚れを溶解する能力を活かして配合されます。
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危険 情報 |
- ・比較的引火点は高いものの可燃性であり、特に眼に対する有害性が強い物質です。日本の消防法では危険物第4類第三石油類(水溶性)に該当します。
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人体の 影響 |
- ・接触すると重篤な眼の損傷を引き起こします。強い痛み、充血、角膜の損傷、場合によっては永久的な視力障害に至る可能性があります。
- ・高濃度の蒸気を吸入すると、呼吸器への刺激(咳、のどの痛み)を引き起こす可能性があります。また、頭痛、めまい、吐き気などの中枢神経系抑制症状が現れることもあります。しかし、その低い揮発性のため、通常の取り扱い下での高濃度吸入ばく露のリスクは比較的低いとされています。
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