| ガス名 |
ジエチレングリコールモノメチルエーテル |
分子式 (化学式) |
C5H12O3 |
| 状態 |
常温常圧で液体 |
| 色 |
無色 |
| 臭気 |
ほとんど無臭またはわずかに甘い臭気 |
燃焼 範囲 vol% |
1.8 から 17.3 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G3 |
| ジエチレングリコールモノメチルエーテルの概要 |
- ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル(Diethylene Glycol Monomethyl Ether:化学式「C5H12O3」)は、エチレンオキシドユニットを2つ持つグリコールエーテルで、高い沸点と極めて低い蒸気圧を持つ有機溶剤です。塗料やインクの調整剤、ブレーキ液添加剤など、その優れた溶解性と低い蒸発速度を活かして、幅広い産業で様々な製品の品質向上に貢献しています。
- ・別名:2-(2-Methoxyethoxy)ethanol、メチルカルビトール(Methyl Carbitol)、2-(2-Methoxyethoxy)ethanolがIUPAC名に近い表記です。
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| 用途 |
- ・ 化学合成用溶媒:特に、グリニャール反応、有機金属反応(例:水酸化リチウムアルミニウムを用いた還元反応)など、水やプロトン性溶媒に弱い反応の溶媒として利用されます。その非プロトン性極性溶媒としての特性が重要です。
- ・水性塗料やインクにおいて、乾燥速度を調整し、塗膜の均一性や光沢を向上させるための溶剤として広く使用されます。
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危険 情報 |
- ・消防法上の第4類第3石油類(水溶性)に該当することが多く、火気から離れた冷暗所で密栓して保管してください。
- ・エーテル類は、空気中の酸素と反応して爆発性の高い過酸化物を生成する性質があります。特に長期保存や光、熱にさらされると生成が促進され、乾燥すると極めて危険です。使用前には過酸化物の有無を確認し、除去する必要があります。
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人体の 影響 |
- ・高用量での暴露により動物実験で生殖毒性(特に胎児への影響)が確認されています。このため、日本の法規制では「生殖能又は胎児に悪影響を及ぼすおそれのある物質」として取り扱いには注意が必要です。
- ・飲み込むと、消化器系の不快感(吐き気、嘔吐、腹痛など)を引き起こす可能性があります。大量に摂取した場合、腎臓障害やその他の全身性影響が生じるおそれがあります。無理に吐かせず、直ちに医師の診察を受けるべきです。
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