ガス名 |
酢酸 |
分子式 (化学式) |
C2H402 |
状態 |
液体 |
色 |
無色 |
臭気 |
刺激臭 |
燃焼 範囲 vol% |
4.0 から 19.9 |
爆発等級 |
2 |
発火度 |
G1 |
酢酸の概要 |
- ・酢酸(Acetic Acid、系統名:エタン酸)は、化学式「C2H4O2」で表される最も単純なカルボン酸の一種です。食酢の主成分として広く知られており、強い酸味と刺激臭を持つ無色の液体です。純粋な酢酸は、冬に凍結することから「氷酢酸(ひょうさくさん)」とも呼ばれます(凝固点約16.7℃)。水とは任意の割合で混ざり合い、エタノールやジエチルエーテルなどの有機溶媒にもよく溶けます。
- ・酢酸は、古くから調味料として利用されてきただけでなく、化学工業において非常に重要な基本原料です。その反応性の高さから、合成繊維、プラスチック、医薬品、香料など、多岐にわたる製品の製造に不可欠な物質として位置づけられています。
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用途 |
- ・調味料:食酢の主成分として、漬物、ソース、ドレッシングなどの酸味料として利用されます。
- ・酢酸ビニルモノマー(VAM)の原料:VAMは、ポリ酢酸ビニルなどの合成樹脂の原料となり、接着剤、塗料、繊維などに使われます。
- ・無水酢酸の原料:無水酢酸は強力なアセチル化剤であり、アセチルセルロース(写真フィルム、合成繊維)や、アスピリンなどの医薬品合成に用いられます。
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危険 情報 |
- ・引火性液体であるため、熱、火花、裸火、高温のものなど、すべての着火源から遠ざけ、禁煙を徹底してください。防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用し、火花を発生させない工具を使用するなど、静電気放電に対する予防措置を講じる必要があります。
- ・強酸化剤、強アルカリ性物質と激しく反応し、火災や爆発の危険をもたらすことがあります。加熱分解により、一酸化炭素や二酸化炭素などの危険有害な分解生成物を生じることがあります。
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人体の 影響 |
- ・蒸気を吸入すると、咽頭痛、咳、灼熱感、頭痛、めまい、息切れ、息苦しさといった呼吸器系や中枢神経系の症状が現れます。高濃度では気道腐食性を示し、肺水腫を引き起こすこともあります。
- ・単回ばく露により、血液や呼吸器系に障害を起こすおそれがあります。吸入により咽頭痛、咳、灼熱感、頭痛、めまい、息切れ、息苦しさ、肺水腫を引き起こすことがあります。
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