| ガス名 |
ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン |
分子式 (化学式) |
C4F6 |
| 状態 |
気体 |
| 色 |
無色 |
| 臭気 |
データなし(無臭または非常にわずかな特異臭と推定される) |
燃焼 範囲 vol% |
– |
爆発等級 |
– |
発火度 |
– |
| ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエンの概要 |
- ・ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン(Hexafluoro-1,3-butadiene:化学式「C4F6」)は、炭素数C4のブタジエン骨格を持ち、全ての水素原子がフッ素原子(F)に置換されたパーフルオロ化合物(PFBD)。電子ガスのエッチング剤、特殊なポリマー(高分子)材料のモノマー(原料)として使用される。反応性の高い気体である。
- ・別名:PFBD、パーフルオロブタジエン
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| 用途 |
- ・エッチングガス:導体ウェハーの製造工程、特に誘電体材料(二酸化ケイ素など)のプラズマエッチングに使用されます。高い選択性と異方性を持つエッチングが可能であり、微細な回路パターンの形成に不可欠です。
- ・特殊ポリマー原料:高機能なフッ素系ポリマーやコポリマーのモノマーとして使用されます。これらのポリマーは、耐熱性、耐薬品性、低誘電率などが求められる航空宇宙、電子部品、医療機器などの分野で利用されます。
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危険 情報 |
- ・二重結合を持つため重合しやすい。不純物、熱、光により暴走反応の危険性があるため、安定剤(インヒビター)が添加されることが多い。
- ・高温で分解すると、フッ化水素 (HF) などの腐食性・毒性ガスを生成する。
- ・基本的に不燃性または非常に燃えにくい物質として扱われます。そのため、一般的な有機化合物に適用される「燃焼範囲」「爆発等級」「発火度」の概念が直接適用されないか、データが非常に限定的。
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人体の 影響 |
- ・中枢神経系の抑制作用や、呼吸器系への影響(刺激、呼吸困難、肺水腫など)を引き起こす可能性があります。フッ素化合物であるため、代謝により体内でフッ化物イオンが生成され、カルシウム代謝に影響を与える可能性も指摘されています。
- ・通常の取り扱い状況では経口摂取の可能性は低いですが、万一摂取した場合は、消化器系に刺激を与え、全身毒性を引き起こす可能性があります。
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