| ガス名 |
ヒドロキシルアミン |
分子式 (化学式) |
NH2OH |
| 状態 |
固体(純粋なヒドロキシルアミン)、または水溶液/塩 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
わずかにアンモニア様の臭気 |
燃焼 範囲 vol% |
– |
爆発等級 |
– |
発火度 |
– |
| ヒドロキシルアミンの概要 |
- ・ヒドロキシルアミン(Hydroxylamine)は、化学式「NH2OH」を持つ無機化合物です。アンモニアの水素原子の一つがヒドロキシル基(-OH)に置き換わった構造をしており、強力な還元剤、あるいは酸化剤の両方として働くことができる両性的な反応性が特徴です。不安定なため、通常は塩酸塩(NH3OHCl)や硫酸塩などの安定な塩の形で取り扱われます。
- ・別名:(特に一般的ではありませんが、塩の場合はヒドロキシルアミン塩酸塩など)
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| 用途 |
- ・アルデヒドやケトンと反応してオキシムを生成します。オキシムはナイロン(例:ナイロン6の原料であるε-カプロラクタムの製造中間体であるシクロヘキサノンオキシム)や医薬品、農薬などの重要な中間体です。
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危険 情報 |
- ・不燃性(ただし、熱分解による爆発の危険性がある)
- ・純粋なヒドロキシルアミンは非常に不安定で、加熱や不純物の混入により爆発的に分解する危険性があります。そのため、塩の形で取り扱われます。
- ・有毒であり、特に血液に対して有害作用を及ぼす可能性があります。
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人体の 影響 |
- ・体内に吸収されると、血液中のヘモグロビンを酸化し、酸素運搬能力のないメトヘモグロビンに変える(メトヘモグロビン血症)危険性があります。これにより、チアノーゼや呼吸困難を引き起こすことがあります。
- ・動物実験で遺伝子損傷性(変異原性)が報告されており、ヒトに対する発がん性の可能性も指摘されています(IARCではGroup 3: ヒトに対する発がん性について分類できない物質)。
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