| ガス名 |
イソ酪酸 |
分子式 (化学式) |
C4H8O2 |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色透明 |
| 臭気 |
刺激的で強い、チーズ、バター、汗、または腐敗臭に似た不快な臭気 |
燃焼 範囲 vol% |
2.0 から 2.0 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G1 |
| イソ酪酸の概要 |
- ・イソ酪酸(Isobutyric acid)は、化学式「C4H8O2」を持つ有機化合物です。 炭素原子が4個のカルボン酸であり、酪酸の構造異性体(酪酸は直鎖構造)の一つです。特徴的なのは、その枝分かれ構造(イソ基)とカルボキシル基(-COOH)を併せ持つことです。常温では無色透明の液体で、チーズ、バター、汗などの非常に強い不快な刺激臭を持ちますが、低濃度ではフルーツ様の香りの一部として認識されます。主に香料、医薬品、プラスチックの合成中間体として利用されます。
- ・別名:2-メチルプロパン酸
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| 用途 |
- ・エステル合成:イソ酪酸自体は悪臭ですが、他のアルコールと反応させてエステルにすると、バナナやパイナップル、リンゴのような心地よいフルーツ香を持つ香料(例:イソ酪酸イソアミル)となり、食品や飲料のフレーバーとして利用されます。
- ・セルロースエステル:酢酸と混合し、セルロースとエステル化させることで、プラスチック(セルロースアセテートブチレートなど)の性能を向上させる原料として利用されることがあります。
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危険 情報 |
- ・イソ酪酸は、引火性があり、強い腐食性、刺激性を持つため、取り扱いには最大限の注意が必要です。
- ・取り扱い時には防護手袋、保護眼鏡、換気が必須であり、直接的な接触は厳に避ける必要があります。
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人体の 影響 |
- ・カルボン酸であるため、皮膚、眼、呼吸器に対して強い刺激性および腐食性を示します。蒸気も有害です。
- ・高濃度の蒸気を吸入すると、鼻、喉、気管の強い刺激、咳、呼吸困難、胸痛を引き起こし、気道粘膜の腐食や肺水腫に至る可能性があります。
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