ガス名 |
ノルマルブタン |
分子式 (化学式) |
C4H10 |
状態 |
気体 |
色 |
無色 |
臭気 |
特有のわずかな不快臭 |
燃焼 範囲 vol% |
1.8 から 8.4 |
爆発等級 |
2 |
発火度 |
G3 |
ノルマルブタンの概要 |
- ・ノルマルブタン(n-Butane、別名:正ブタン)は、化学式「C4H10」で表される直鎖状の炭化水素です。常温常圧では無色の気体ですが、わずかな加圧で容易に液化する性質を持ちます。液化石油ガス(LPG)の主要成分の一つであり、特有のわずかな不快臭があります(ガス漏れ検知のために付臭剤が意図的に添加されている場合が多いです)。
- ・その可燃性と液化しやすさから、燃料として広く利用されています。また、様々な化学製品の原料としても重要であり、現代社会のエネルギー供給や化学産業において不可欠な物質です。
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用途 |
- ・液化石油ガス(LPG)の主要成分として、家庭用燃料(ガスコンロ、給湯器など)、工業用燃料、自動車燃料(LPG車)に用いられます。
- ・接触脱水素反応により、ブテンやブタジエン類(合成ゴムの原料など)の製造原料となります。
- ・冷媒、食品添加物製造用剤、化粧品原料(エアゾール製品の噴射剤など)としても使用されます。
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危険 情報 |
- ・ノルマルブタンは極めて引火性が高く、高圧ガスであるため、その取り扱いには専門的な知識と厳格な安全管理体制が必須です。
- ・周辺での着火源(熱、高温のもの、火花、裸火等の火気)の使用を禁止し、禁煙を徹底してください。防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用し、火花を発生させない工具を使用することが推奨されます。配管、設備には静電気を除去するためのアースを設けてください。
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人体の 影響 |
- ・主に吸入、皮膚接触(液化ガスの場合)によって人体に影響を与える可能性があります。
- ・空気中の酸素を置換することで、酸欠状態を引き起こす可能性があります。症状としては、息切れ、動悸、意識不明、運動失調、嗜眠、頭痛、吐き気、嘔吐、失見当識などがあり、酸素欠乏が継続すると、痙攣、意識不明がおき、死に至ることがあります。
- ・高濃度を吸入すると、麻酔作用を示し、めまい、頭痛、し眠、意識喪失などを引き起こします。麻酔と致死濃度との安全域は極めて狭いとされています。
- ・液化ブタンに直接触れると、凍傷を起こし、その後火傷のような症状になることがあります。
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