ガス名 |
メタクリル酸ノルマルブチル |
分子式 (化学式) |
C8H14O2 |
状態 |
液体 |
色 |
無色透明 |
臭気 |
特有のにおい |
燃焼 範囲 vol% |
1.0 から 8.0 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G3 |
メタクリル酸ノルマルブチルの概要 |
- ・メタクリル酸ノルマルブチル(n-Butyl Methacrylate、略称:n-BMA)は、化学式「C8H14O2」で表されるメタクリル酸エステルの一種です。常温では無色透明の液体で、特有のにおいがあります。水にはわずかに溶けますが、エタノールやアセトンなど多くの有機溶剤にはよく溶けます。融点は約-50℃、沸点は約163~170℃です。
- ・この物質は、重合しやすいという特性を持つため、通常は重合禁止剤(例:ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ))が添加されて安定化されています。加熱やUV照射、酸素の減少などにより、激しい自己重合を起こす危険性があります。
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用途 |
- ・アクリル樹脂の主要な原料として、水性塗料、建築用塗料、工業用塗料、木材用塗料、自動車用塗料、ラッカー、ワニスなどに使用されます。透明性、柔軟性、耐久性、光沢保持性、耐候性、耐UV性を向上させます。
- ・感光性樹脂、接着剤、シーラント、コーキング材のモノマーとして使用されます。特に熱硬化性接着剤や感圧性接着剤の共重合モノマーとして利用されます。
- ・歯科用レジン、油溶性農薬、アクリル系表面コーティング、パラフィン包埋剤の共重合体など、多岐にわたる用途があります。
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危険 情報 |
- ・引火性の液体であり、皮膚や眼への刺激性、アレルギー誘発性、呼吸器への影響が指摘されています。日本の消防法では危険物第4類第二石油類(非水溶性)に分類されます。
- ・50℃以上では爆発性の蒸気/空気混合物を形成する可能性があります。
- ・強力な還元剤や強酸化剤とは相容れません。高pHまたは低pHの水と反応する可能性があります。安定剤が存在しない場合や、加熱、UV照射、酸素の減少などにより、自然重合を起こし、発熱を伴う激しい重合反応(爆発の危険性)を引き起こす可能性があります。
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人体の 影響 |
- ・メタクリル酸ノルマルブチルは、主に吸入、皮膚接触、眼への接触、経口摂取によって人体に影響を与える可能性があります。
- ・蒸気を吸入すると有毒であり、生命に危険を及ぼす可能性があります。
- ・飲み込むと有害である可能性があります。高用量では努力呼吸が見られ、死亡例の剖検で肺の出血が報告されています。
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