| ガス名 |
ノルマルプロピルブロマイド |
分子式 (化学式) |
CH3CH2CH2Br |
| 状態 |
液体 |
| 色 |
無色 |
| 臭気 |
強い臭気 |
燃焼 範囲 vol% |
2.6 から 6.6 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G1 |
| ノルマルプロピルブロマイドの概要 |
- ・ノルマルプロピルブロマイド(n-Propyl bromide、別名:1-ブロモプロパン、1-Bromopropane、略称:NPB)は、化学式「CH3CH2CH2Br」で表される有機ハロゲン化合物(臭化アルキル)の一種です。プロパンの1位の水素原子が臭素原子に置換された構造を持つ第一級アルキルハライドです。常温では無色の液体で、強い臭気を持ちます。沸点は約71℃です。水には微溶(20℃で0.25 g/100 mL)ですが、脂質、ワックス、レジン、アルコール、エーテル、アセトンなど多くの有機溶媒には容易に溶けます。
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| 用途 |
- ・工業用洗浄剤:電子回路基板のはんだ残渣の除去、金属や電子部品の脱脂洗浄剤として使用されます。
- ・塗装治具やNG部品の塗装剥離、めっきレジスト剥離剤としても利用されます。
- ・医薬品、農薬、染料、香料(食品香料、花香調香料)、調味料、安息香酸などの製造における中間体、アルキル化剤として利用されます。
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危険 情報 |
- ・ノルマルプロピルブロマイドは引火性が高く、毒性を持つ物質です。日本の消防法では危険物第4類第一石油類(非水溶性液体)に該当します。
- ・引火点(約-10℃)が低く、非常に引火しやすい液体であり、可燃性の蒸気を発生します。蒸気は空気より重く、低いところに滞留して空気と爆発性混合気を形成するおそれがあります。
- ・加熱すると分解して臭化水素(HBr)などの有害ガスを生成します。有機物であるため、酸化性物質と接触すると、発火、爆発の危険性があります。アルカリ金属、アルカリ土類金属及びアルカリ性物質との混触により、発熱を伴う非常に激しい反応を起こすことがあります。水分が存在すると加水分解が起こり、臭化水素が発生して金属を腐食することがあります。
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人体の 影響 |
- ・発がんのおそれの疑い:発がん性があるおそれの疑いがあります(IARCではGroup 2Aと分類されることもあります)。
- ・生殖能又は胎児への悪影響のおそれ:生殖毒性があるおそれがあります。ラットを用いた生殖発生毒性試験において、精子の運動機能の低下、精子数の減少および形態異常が認められ、着床率や産児数の減少が報告されています。ヒトばく露例においても精子数減少や月経停止などの生殖器官への影響が報告されています。
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