| ガス名 |
フェノール |
分子式 (化学式) |
C6H6O |
| 状態 |
常温(約20℃)で結晶性固体(針状または板状)。 融点(41℃)より高い温度では無色の液体。 |
| 色 |
無色から白色 |
| 臭気 |
特有の強い刺激臭、または薬品臭(消毒薬に似た臭い) |
燃焼 範囲 vol% |
1.3 から 8.6 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G1 |
| フェノールの概要 |
- ・フェノール (Phenol:化学式「C6H6O」) は、最も基本的な芳香族アルコールで、ベンゼン環にヒドロキシ基が直接結合した構造を持ちます。酸性を示すため「石炭酸」とも呼ばれます。高い毒性と腐食性を持ちますが、フェノール樹脂や多くの医薬品、工業製品の原料として不可欠な、非常に重要な基礎化学品です。
- ・別名:石炭酸(せきたんさん)、ヒドロキシベンゼン (Hydroxybenzene)、カーボル酸 (Carbolic acid)、ベンゼンオール (Benzeneol)
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| 用途 |
- ・フェノール樹脂 (ベークライト):最も主要な用途の一つで、電気絶縁性、耐熱性、機械的強度に優れるフェノール樹脂の原料となります。これは、家電製品、自動車部品、建材、接着剤などに使われます。
- ・ポリカーボネート樹脂:透明で耐衝撃性に優れたポリカーボネートの原料となるビスフェノールAの製造に使われます。
- ・解熱鎮痛剤のアスピリンや、消毒剤、殺菌剤、局所麻酔薬などの医薬品の合成中間体として重要です。
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危険 情報 |
- ・可燃性固体または引火性液体(融点以上の場合)。蒸気は空気と爆発性混合物を形成します。
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人体の 影響 |
- ・飲み込むと、皮膚に接触すると、吸入すると生命に危険のおそれがあります(致死性)。これは、皮膚から容易に吸収され、全身毒性を引き起こすため、特に危険性が高いとされています。
- ・皮膚に付着すると強い痛みを感じないまま組織深くまで浸透し、壊死を引き起こすことがあります。
- ・高濃度では、中枢神経系の抑制、意識喪失、呼吸困難、肺水腫を引き起こし、生命に関わる危険があります。
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