ガス名 |
酢酸sec-ブチル |
分子式 (化学式) |
C6H12O2 |
状態 |
液体 |
色 |
無色 |
臭気 |
特異な果実のような香り |
燃焼 範囲 vol% |
1.7 から 9.8 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G2 |
酢酸sec-ブチルの概要 |
- ・酢酸sec-ブチル(sec-Butyl Acetate、別名:セカンダリーブチルアセテート、SBAc)は、化学式「C6H12O2」で表されるエステルの一種です。常温では特異な果実のような香りを持つ無色の液体で、水にはわずかに溶けますが、アルコールやエーテルなど多くの有機溶剤とはよく混和します。融点は約-98.9℃、沸点は約112~113℃(dl-体)または116~117℃(d-体)です。その優れた溶解力と比較的速い乾燥速度から、様々な製品の溶剤として広く利用されています。
- ・高い溶解力と適切な揮発性、そして他の溶剤との相溶性の良さから、特に塗料、接着剤、インクなどの分野で重要な役割を果たしています。また、その香りが果物のエッセンスに似ているため、香料としても利用されることがあります。
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用途 |
- ・各種樹脂(ニトロセルロース、アクリル樹脂、エステルガム、ゴムなど)、ラッカー、エナメルなどの溶剤として使用されます。塗膜の平滑性や光沢を向上させ、乾燥速度を調整するのに役立ちます。
- ・合成皮革、人造皮革、リノリウム製品などの接着剤の成分として配合されます。
- ・リンゴ、ナシなどの果物にも天然に含まれており、飴やアイスクリームなどの食品香料や果実エッセンス、香料の原料としても利用されます。
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危険 情報 |
- ・引火点(約17℃、密閉式)を持つ引火性の高い液体です。加熱すると引火性の蒸気を発生し、蒸気は空気より重く、低い場所に滞留しやすいため、遠方着火の可能性があります。
- ・蒸気は空気より重く、低い場所に滞留しやすいため、思わぬ場所で引火する「遠方着火」に注意が必要です。
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人体の 影響 |
- ・飲み込むと有害である可能性があります。揮発性液体であるため、無理に吐かせると嘔吐物の一部が肺に入り、高熱が出て出血性肺炎を引き起こす危険性があるため、非常に危険です。
- ・皮膚の脱脂作用があるため、長時間の接触は皮膚炎の原因となることがあります。
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