ガス名 |
ターシャルブチルメルカプタン |
分子式 (化学式) |
C4H10S |
状態 |
液体 |
色 |
無色から淡い黄色 |
臭気 |
非常に強烈な、ニンニク、キャベツ、またはスカンクのような不快臭 |
燃焼 範囲 vol% |
1.3 から 8.7 |
爆発等級 |
– |
発火度 |
G3 |
ターシャルブチルメルカプタンの概要 |
- ・ターシャルブチルメルカプタン(tert-Butyl Mercaptan、略称:TBM、別名:2-メチル-2-プロパンチオール、2-methyl-2-propanethiol)は、化学式「C4H10S」で表されるアルキルチオールの一種です。常温では無色から淡い黄色の液体で、非常に強烈な、ニンニク、キャベツ、またはスカンクのような不快臭が特徴です。その臭気閾値は0.33 ppb(parts per billion)未満と極めて低く、ごく微量でも容易に検出できます。水にはわずかに溶けますが、エタノールやエーテルなど多くの有機溶媒にはよく溶けます。融点は約-1℃、沸点は約62~65℃です。蒸気は空気より重く、低い場所に滞留しやすい性質を持っています。
|
用途 |
- ・都市ガス、プロパンガス、LPガスなどの燃料ガスに微量(ppbレベル)添加され、ガス漏れを早期に検知するための安全対策として利用されます。
- ・農薬や医薬品の製造における中間体としても利用されることがあります。
|
危険 情報 |
- ・極めて引火性が高く、吸入すると有害であり、皮膚や眼に刺激性を示す物質です。日本の消防法では危険物第4類第一石油類(非水溶性)に分類されます。
- ・ターシャルブチルメルカプタンは、その極めて高い引火性、毒性、そして強烈な臭気から、取り扱いには専門的な知識と厳格な安全管理体制が必須です。
|
人体の 影響 |
- ・長期または反復ばく露により、気管支炎などの呼吸器系への影響が報告されています。
- ・高濃度では中枢神経系抑制作用により、頭痛、めまい、し眠、脱力感、錯乱、吐き気、嘔吐、息切れなどを引き起こすことがあります。
|